不眠症への食事対策

不眠症とは、健全な睡眠を取ることができないために、健康や日常の生活に支障が出ている状態をさし、日本全体の約4分の1もの人が何らかの形で不眠症、睡眠障害をかかえているというデータもあります。不眠症の原因は人によって多種多様ですが、食事内容が関係している場合も多いようです。たとえば、睡眠を妨げるもののひとつに、刺激物があります。

コーヒーやお茶に含まれているカフェインは、睡眠を邪魔する刺激物として、よく知られています。眠気覚ましにはコーヒーが代名詞になっていますよね。その他には、唐辛子などの香辛料、スパイスも夜に摂りすぎると眠れなくなる傾向があります。人間の自律神経は、覚醒・興奮をつかさどる交感神経と、沈静やリラックスをつかさどる副交感神経のバランスで成り立っていますが、スパイスは交感神経を刺激して優位に導く働きがあるのです。

熟睡するためには副交感神経が優位である必要があるのですが、神経が逆の方へ傾くために、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりといったことが起こります。アルコール類もよくありません。少量であれば副交感神経を優位にし、入眠の助けになります。しかし毎日飲んでいると脳がアルコールへの耐性をつけ、量を増やさないと効かなくなる傾向があります。

そして大量に飲むと、アルコールが分解されたときに生成される毒素のアセトアルデヒドが交感神経を刺激して体温や脈が上昇し、それが睡眠を妨げる結果になります。実はこれらの刺激物には、睡眠を助ける作用もないことはないのです。スパイスの中で、たとえばナツメグなどは香りが神経を鎮めるため、枕元に置くとよく眠れるといわれます。

また、カフェインは覚醒と同時に鎮静作用も持っており、神経をリラックスさせる効果があります。しかし、不眠症に悩んでいる方は、自律神経のバランスが崩れていることが多く、本来ならば鎮静に働くはずのところで逆の作用が現れるリスクもあります。そう考えると、カフェインのように二面性を持った成分はやはり避けた方が賢明です。刺激物の中でもニンニクやねぎなどは、含まれている香り成分のアリシンが神経を鎮め睡眠を助けるといわれています。